上海料理の特徴と歴史

上海料理といえば、中国料理の4大系統の1つ。
中国の上海地方を中心食べられている、
中華料理の江蘇料理(淮揚料理)の
菜系に含まれる代表的な郷土料理の一つでもあります。
日本でもよく知られた上海料理には、
上海蟹、小龍包、生煎饅頭などがあげられます。

上海料理の歴史

上海といえば中国有数の商業都市として有名で、
この付近は古くから「魚米之郷」とよばれ、
魚介類と農産物が豊富なことで知られています。
湖沼が多い上に、東シナ海も近いので、
魚や蟹、海老などもたくさん獲れるし、中国有数の米作地帯でもある。

紹興酒の産地としても有名。
19世紀半ばに開港した上海は、
1920~1930年代には極東最大の国際都市であった。
そのため伝統的な地元の味にヨーロッパなどの
外国の新しい味を融合させたものが多い。

上海料理の特徴

東シナ海が近いので海の幸が豊富で、
海老、蟹、魚介類の料理が多い。
有名な上海蟹は、淡水性の蟹である。
長江に面しているために、淡水性の蟹や淡水魚も料理に多く使われている。
また、ふっくらと柔らかく煮込んだ料理が多いのも特徴。
味付けは酒や醤油、黒酢などをふんだんに使うため、
甘くて濃厚、コクがある。この甘めの味付けが
紹興酒に合うとされている。

代表的な上海料理

一般的に上海蟹や小龍包が有名。上海蟹は蒸す、
茹でるなどして食べるのが一般的だが、
紹興酒に生きたまま蟹を漬けこんで食べる
酔蟹(ズイシエ)という料理もある。
他にも日本ではまだポピュラーではないが、
丸ごとのアヒルの中に餅米と8種類の具を詰めて蒸した
八宝鴨(パーバオーヤー)や、
蝦子大烏参(シャーズダーウーシェン)という、
ナマコを醤油で煮込んだ伝統料理もある。
日本で食べるナマコ料理というと、
コリコリした歯ごたえが特徴だが、これはとても柔らかいことが特徴。

最近日本でも大人気の上海のB級グルメといえば、
「焼小龍包」があげられると思います。
レストランで味わう本格的なものから屋台で食べるものまで、
おやつや軽食にもぴったりな一品です。
大きな鉄鍋に肉入りの包子をびっしりと並べて蒸し焼きにします、
皮はかなり厚くもっちりしていて、底の部分はしっかりと焦げ目が
ついていて、パリっとした食感。
中はジューシーな肉餡と熱々のスープが
たっぷり詰まっていて濃厚でクセになる味わい。

スープは火傷しそうなほど熱いので、
そのままかぶりつかずに
上のほうに少し穴をあけてからまずはスープを。

今から数年前、真冬の上海を訪れた時、
地元に人達が鍋をもって買いに来る焼小龍包の屋台がありました。
思わず列にならび、やっと口にした時、
食べ方を知らず思いっきりかぶりついた途端に、
中から熱々のスープが跳び出し大事なコートにひっかかりました。
買ったばかりのブランド物のコートでしたが、
その時の私はコートよりもその美味しさに引き寄せられ
無我夢中で焼小龍包をほおばりました。

日本人観光客が1人も歩いていないような場所でしたが、
道端でフーフー言いながら一心不乱に食べている姿に、
地元の人が驚いていたかもしれません。
地元の人がお鍋をかかえて買いにくるような屋台なので、
もちろん値段も驚くような安さだったと記憶しています。
高級レストランで食事もしたけれど、
上海旅行でいちばん記憶に残ったのは路地裏の屋台の味でした。

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