日本でお粥と言うと、
風邪をひいたときや体調が悪い時などに
食べるイメージが強いが、
中国の多くの家庭では
毎日のように食べている
ポピュラーな食べ物の1つです。
中華料理の朝食の定番メニューの1つと
言っても間違えないでしょう。
薬膳粥
中国の人は古くからおかゆを
食べる習慣がありまして、
今から2000年以上の歴史を持っています。
歳月の流れとともに、
その作り方と製造過程は段々進化を遂げ、
おかゆの種類は1000以上にも上りました。
その中でも、中国の漢方医たちによって
研究され作られた薬膳粥は、
中国食文化の大発明と言われています。
薬膳粥は、中国漢方のみならず
中国人の健康及び人類の健康を守る上で
大きな貢献を果たしました。
北京の粥
北京を始めとする中国の北方地方では、
朝食によくおかゆを食べます。
北方地方と広州などの南方地方のおかゆは違います。
北京のホテルに泊まったことのある人は、
朝食に必ずと言ってもいいぐらい
おかゆを食べたことがあるでしょう。
白いお米だけではなく、
あわ、ひえ、緑豆などで作った
おかゆも大変おいしいです。
お米本来の味だけで、味付けはしていません。
お米だけでこんなに香ばしく
甘い味が出るのかと思うほど味に深みがあります。
広州の粥
「点心、飲茶」抜きに
広東料理を語ることはできないように、
中華粥抜きに点心、飲茶を語ることはできません。
「点心、飲茶」のお粥は、
お米だけではなく鶏肉、豚肉、牛肉、
お魚、魚介類、葱、生姜、皮蛋(ピータン)、
落花生など様々な素材を使うのが特徴です。
広東では粥を作ると時に
塩、醤油などの調味料を使います。
広州でお魚粥を注文すると、
ウェイトレスが必ず持ってくる薬味があります。
お魚の臭みを取るだけではなく
体を温める効果のある「生姜」です。
中国粥の作り方
中国の人は
「お粥は生のお米から作るもの」と
思っているので、残りご飯でおかゆを
作る人を見るときっとびっくりすることでしょう。
お米から作ったおかゆと残りご飯で作った
おかゆは味が断然違います。
中国粥の作り方の基本は、
生のお米を使うことです。
白米、黒米、あわ、ひえ、玄米など
いろんな種類をブレンドし
なつめ(ナツメ)、落花生、レーズンなどを
入れると八宝粥(はっぽうがゆ)になります。
八宝粥は、熱くして食べてもいいですが、
冷たくなっても美味しいです。
中国粥レシピ
材料:
米1カップ(玄米、あわ、黒米などをブレンドする場合は、
その分白米を減らす)、水10カップ、もち米少々
作り方:
①お米を洗って水に30分ほどつけておきます。
②米1に対して、水は10の割合で強火にかけます。
(水の代わりにミルク、豆乳を使用してもよいが、
牛乳と豆乳は溢れやすいので注意)
③水が沸騰してきたら、中火にして
20分ほど煮込みます。
(この間よくかき混ぜることとを心がけるようにする)
④お米の姿がだんだん消え、
どろどろの状態になるまで弱火で
更に30分ほど煮込んだら簡単ヘルシー粥の完成。
ダイエットにも最適な中国粥
中国の人は中華まん、シュウマイ、
餃子(ギョーザ)、春巻などと
一緒にお粥を食べます。
中華まんは特に喉が詰まることがあるので、
粥と中華まんは「コンビ」と言ってもいいです。
炭水化物ダイエットで成功した中国人は、
ライスの代わりにおかゆを食べたそうです。
でも消化がよく、腹持ちがあまりよくないので
粥だけではなくいろんなおかずを
食べることをおすすめします。