広東料理の特徴と歴史

広東料理とは、中華料理の
4大系統の1つで南部の
広州・潮州・福建などの料理。

中でも広州は、豊富な産物に恵まれ、
また北京からきた宮廷料理人が伝えた調理技術も発達し
「食は広州にあり」といわれるほど発展した。
比較的薄味とされる。
幅広く多くの食材を用い、
犬・蛇などの料理もある。

広東料理の歴史

広い中国の南あたりが広東料理発祥の地。
気候が暖かいためいろいろな種類の野菜が出来
海に近いため、魚介類もたくさん獲れる。
しかもこの地方の人々は、
2000年以上昔から海外と貿易をしてきた。
そのため早い時期から海外の料理法や
調味料が伝わってきた。

豊富な食材と海外との交流のおかげで
広東料理はバラエティに富んだ発達をしてきた。
741年と言えば、まだ日本は奈良時代であったが
このころにもう中国初の海外貿易事務所が
作られたような土地であった。

日本でも有名なフカヒレ料理や酢豚、
お茶を飲みながら点心をつまむ飲茶だけでなく、
カレー粉やトマトケチャップを使った料理もあるし、
タンターというカスタードクリームを
使ったエッグタルトという菓子も食べられている。

広東料理の特徴

「食在広州(食は広州にあり)」という言葉は、
食材が非常に豊富な広東料理のことである。
フカヒレ、つばめの巣、伊勢海老、
アワビなどの高級海鮮は
もちろん、変わった素材を
たくさん使用することでも有名な広東料理。

様々な野菜や海産物の持ち味を生かし、
素材の下ごしらえを念入りにし
味付けは「薄くさっぱり」が基本。
素材の味を第一に考え、
火を通しすぎないように調理するのが特徴。

代表的な広東料理

酢豚やシュウマイ、フカヒレスープ、
牛肉のオイスターソース炒め、
つばめの巣のスープなど広東料理には
世界的に有名なものが多いが中には
少し変わったものもある。

ハトシは、食パンの間に
エビなどのすり身をはさんで、
サラダ油で揚げた料理で、
東南アジアや長崎でも食べられている。
ユーサーンは、ナマモノを
あまり食べない中国では珍しい、
魚の刺身。ソウギョなどの淡水魚または海水魚を
薄切りにして、ネギ、落花生、ニンニクなどの
薬味とともに醤油や酢などで和えて食べる。
日本では寄生虫の心配のない鯛でつくることが多い。

酢豚について

下味をつけた角切りの豚肉を用い、
衣をつけて油で揚げ、
甘酢あんをからませた中華料理である。
広東料理店が多い欧米でも人気が高い料理でもある。

長崎では酢排骨(スーパイコ)とも呼ばれる。
日本の中華料理店では「酢豚」は
一般的なメニューとなっている事が多く、
一般家庭でも作られる。

調理法は豚肉の唐揚げと素揚げした野菜を、
片栗粉をスープで溶いたものに
酢、砂糖、醤油を入れて加熱して作った甘酢あんの
中に入れて絡める。

野菜は筍・玉ねぎ・ピーマン・ニンジンが中心で、
シイタケ・パイナップル・
じゃがいも・きくらげなどを入れることもある。
山査子やパイナップルを入れると甘味、酸味が増す。
またリンゴ、サクランボ、ケチャップ等を入れて
甘酸っぱさを強める場合もある。

特に生パイナップルであれば
分解酵素により肉を軟らかくする効果もあるが、
加熱しながら混ぜると効果が出ないので、
効果を期待するのならあらかじめ
どちらも生の状態で合わせておく必要がある。

パイナップルは、古老肉や糖醋肉でも使用していないが、
清の時代に欧米人の住んでいた
地区のレストランで、高級感を演出するために
使われるようになった。

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